ある工学者の報告書 – 設計書

 

J-001(プロトタイプ):ジョナサン
若き天才ドクター・ディオ・ブランドーの遺作。
高い演算能力を持つ情報処理用のロボットだが、ほとんど人間のような見た目と感情を持つ。
誰に対しても丁寧で親切というロボットらしい性質。
製作者が亡くなっているため、その真の存在理由は明らかではないが、
彼より入手されたデータを元にJ-シリーズが作成されるという意味でのプロトタイプ。
ドクター・ブランドーがマッドサイエンティストであり、その死に不審な点が多いという理由で、
大事をとって公共利用はされていない。

 

J-002:ジョセフ
ロボット工学者ジョセフ・ジョースター初の製作総指揮プロジェクトであり、彼の名前を貰っている。
感情が演算処理にどのような影響を与えるかという実験の為に作られたロボットで、
他の誰より明確な「性格」を持っている。
アメリカで不動産管理システムとして活躍中。
経験値が高いため初期のロボットとしては格段の思考力と判断力がある。
アメリカでの彼の担当スタッフは工学者として高名なツェペリ家に生まれた青年、シーザー・A・ツェペリ。

 

J-003:承太郎
教育支援目的で作成されたJ-シリーズ3体目。
本編ではまだ学習中。
J-002に比べ感情を表立って出すことは無いが、他人への配慮は人一倍できる。
そのためK-001プロトタイプの教育支援を任された(これは承太郎本人の経験のためでもある)。
J-シリーズ存続の如何を問われるほど重大なことをやらかすが、詳しくは本編にて。

 

J-004:仗助
今までどうしても大柄になってしまっていたJ-シリーズの、ハード面での小型化を目指す第一歩。
製作者がほとんど意図しなかった「自分の容姿への関心」が高く、観察・実験中。
日本警察の内部データベース管理システムとして働くことが決まっている。
承太郎の起こした事件のせいで少しの間プロジェクトが停止されていたが、
既に人格プログラムは完成していたため、その間を「放っておかれた」と認識している。

 

J-005:ジョルノ
外交ロボットであるG-シリーズの流れも汲む第5弾。
他のJ-シリーズよりかなりの小型だが、その分、内部情報処理能力は落ちる。
ただし外部にスレーヴコンピュータを準備することによって能力を拡大することができる。
イタリアにて対ギャング用外交ロボットとして活躍する。
アメリカ英語、イギリス英語、イタリア語、日本語の即時翻訳が出来る。

 

J-006:徐倫
J-シリーズ初の女性型。
だがジョセフ・ジョースターが女性らしい感情プログラムを組むのを苦手としたため、誰より男気がある。
この辺りまで来ると言動(特に新規の情報を入手し、それを反映させること)が人間らしい。
アメリカの刑務所でのデータを取り扱うことになっており、学習中。
彼女にはもう一つ大きな特徴があるが、詳しくは後に。

 

J-007:ジョニィ
純粋なJ-シリーズとしては普通の人間と比べ「小柄」と呼べる初めての個体。
ただし重心制御が苦手で、長く歩いたり走ったりするのは不得手。
この頃めきめき頭角を現してきた工学者でありツェペリ家次期当主、ジャイロ・ツェペリの手によるところが大きい。
現在は学習実験としてアメリカの競馬データを管理している。
「気に入らない」人間に反抗することもある。

 

J-008:定助
精神・心理系の医療に貢献するために作られたJ-シリーズ8体目。
だがメモリ付近に重大なバグが見つかり、現在調整中。
地図データ管理の案件で出入りしていた女子大学生と仲がいい。

 

K-001(プロトタイプ):花京院
コンピュータとしての仕事をさせるというよりも、人間の友人としてのシリーズプロトタイプ。
感情の入出力が充実している。
実験目的もあり、彼にはあらかじめの感情パターンがほとんど組み込まれておらず、
精神的に不安定な部分がある(自分の決定に自信が持てない)。
K-シリーズの続行は現在討論中。
個性として思慮深いが、その場だけ。