とても だめな おまけ

 
 

「お、おいどうしたその格好は」
「どうって、体操着だよ」
「いや、それは見れば分かるが」
「駄目だった?そそられない?」
「そそっ……どこでそんな言葉を覚えてきたんだ」
「この前、抱っこみたいにしてセックスした時、承太郎が『すげーそそられる』って言ってた」
「俺かよ……」
「で?そそられないの?」
「………そそられる」

 
 
 

「承太郎、今日ラブレターもらった……」
「そうか……付き合うかどうかは別にして、一回会ってみたらどうだ」
「…承太郎がそう言うなら……」
「誰からもらったんだ?クラスの女子か?」
「ううん、知らないおじさん」
「寄こせその犯罪者社会的に抹殺する」

 
 
 

「ねえねえ花京院くん!面談にきてたあのカッコイイ人だれ!?」
「彼氏だよ」
「かっ……!?」
「やだなあ先生、本気にしたんですか?冗談に決まってるじゃないですか。女子がみんなハートマーク出してるからからかっただけですよ」
(……どうせ僕のだけどね)

 
 
 

「確か今日、身体測定だったな。身長どのくらいになった?」
「……178センチ………」
「4センチも伸びたのか、いいことじゃあねえか。どうしてそんな仏頂面なんだ?」
「だって承太郎、ショタコンだし……ペドだし……」
「おい、違うと何度言えばいい!……あのなあ」
「わっ、何?」
「キスしやしくなってよかったぜ」
「!!」

 
 
 

「そろそろ誕生日だね。何か欲しいもの、あるかい?」
「……お前の」
「うん」
「…………小学生の頃の」
「うん?」
「…………………体操着」
「君ガチだね?」

 
 
 

「こんな、夜景の見える席……高かっただろう?ただでさえ高級そうなレストランなのに」
「お前のためなら安いもんだぜ。ホテルに部屋も取ってある」
「承太郎…!」
「花京院……」
「僕が小学生の頃に夕食後にラブホ行きたいって言ったのに駄目って撥ね付けたの覚えててくれたんだね!!」
「声がでかい!!」

 
 
 

「は、はじめまして、花京院典明といいます…!」※17歳
「………」※28歳
「承太郎お前……彼女も嫁もいらんとか言っておきながら、こんな子供を…」
「もうパパったら、花京院くん緊張してるじゃない!今日はゆっくりしていってね、ごちそう作るわン♪お布団は承太郎と一緒でいいわよね?」
「へあっ!?」
「ああ問題ねえ」

 
 
 

「…………承太郎、君…今、あの子たち見てたよね!?」
「いッ!?いや別に、やましい気持ちはねえぞ!?出会った頃のお前はあのくらいだったなって思い出してただけだぜ」
「本当かなあ……」
「当たり前だろ!俺にはお前だけだ、いやマジで」
(必死だなあ……)

 
 
 

「どうした、そんなに眺めて?」
「いや、承太郎もオジサンになったなあと思って」
「そりゃまあ、こんな年齢だからな」
「ムカつくのは、なんか若返ってる気がすることだよな……」