地上に戻った二人は、顔を見合わせて笑った。 なんだ、結局なんでもないんじゃあないか。 勢いで宿に直行し、二人部屋を取る。 二人を知る町の人々は、「まだ食ってなかったのか」「なんだ痴話喧嘩か」などと言い合いっていた。 ベッドをくっつけて早速ダイブした花京院に、承太郎は笑って覆いかぶさった。 「君だってどうせ、僕のことが好きなんだろ」 「ちゃんと自覚してんじゃあねェか」 承太郎の大きな手が、遠慮無く体をまさぐってくるので、花京院はくすぐったそうに身を捩った。 「ククッ…ノォホホ」 「おいもっと色気ある声出せ」 「無理無理…ヘラヘラアヘアヘ」 「ったく」 仕方がないので承太郎は、自分の下で笑うハーフエルフの服に手をかけて一気に脱がした。 なんだかんだ言ってもうゆるく兆し始めている。 花京院もくすくす笑いながら、承太郎のズボンに手をかけた。 ちなみに上半身は、下着無しで直接鎧を着ている。 出てきたそれが、花京院の体に合わせた形状になるのを見守ってから、口に含んだ。 「本当、甘いよな。くせになりそうだ」 「なればいい」 「君なしじゃいられない体に、ってか?」 「俺はとっくに、お前なしじゃいられない体になってるぜ」 承太郎の言葉に照れたのか、花京院は顔を真っ赤にして、それを舐めるのに一所懸命になった。 承太郎のそれは、絶頂を迎えなくとも液体が分泌されるので、滑りはよろしいのだが、口の中がいっぱいになる。 口の端から唾液と一緒に灰色がかった白い液体を垂らす彼は、例えようもないほどいやらしかった。 たまらなくなって頭をつかみ、腰を打ち付ける。 むぐむぐ言って抗議してきたが、気にせず喉の奥に少しだけ出した。 少しだからいいだろう。 「げほっげほ…ちょっと……君!」 「気持ちよかったぜ」 「感想は聞いてない!」 「俺はお前が気持ちいいっつったら嬉しいけどな」 「~~~……」 これでもかというほど顔を赤くして、何やらパクパクしている様子がかわいらしくて、承太郎はその顔にキスをした。 それから彼の中心に手を伸ばす。 けれど花京院はその手を止め、「そっちはいいから」と言った。 そこでその手を後ろに回して、体液を塗りこんだ。 そうすればそこはゆるゆると解けて、彼の口からはため息が漏れる。 それから花京院がそのまま、承太郎の膝の上に乗ってきた。 それでもまだ、承太郎の頭のほうが、花京院のそれより上のほうにあるから、伸びをしないとキスができない。 そうやって二人でくっついて、体を重ねて、心まで重なればいい、と強く思った。 >>戻る |